ただの名刺集めは嫌い。深くつながりたい方におすすめ。【人脈力】
起業すると、いろんな方と出会う機会があります。
年間で交換する名刺は何百枚にも。
異業種交流会などにも参加すれば、さらにその数は膨大になります。
もちろん異業種交流会を否定するつもりは全くありませんし、そこから新しいご縁につながったこともあります。
しかし「人脈を広げる」というと、そのようにいろんな人と出会って、そのうち何かにつながるだろうというイメージが強くありませんか?
私は、そうでした。
名刺を交換した数だけ新しい仕事やご縁ができるかというと、全然そんなことはありません。
大多数がその場かぎりで、そのうち顔も忘れてしまう。
年末の大掃除の時に、思い出せない方の名刺を破棄してしまう人は多いのではないでしょうか?
そんな時にご紹介を頂き読んだこの本「人脈力」
このタイトル、普段の私なら読まないですねー。
今回は、信頼できる方からご紹介頂き、買って読んでみました。
すると、想像を超える中身の濃さでした。
この本の中心的なコンテンツは、人脈スパイラル・モデル。
人脈のレベルを階層化し、一段上がると見える景色も求められるスキルも全然変わるというもので、そこに至るまでの戦略を明確にしています。
人脈スパイラル・モデル
1)自分にタグをつける 私は何者かを明確にする
2)コンテンツをつくる タグづけの実績をつくる
3)仲間を広げる お互いに切磋琢磨する仲間を作り、互いに人脈を広げる
4)自分を流通させる 「この時」に自分を思い出してもらう種まきをする
5)機会を取りに行く 実力以上の機会に挑戦し、期待以上の結果を出す。
ほうほう、正統派な感じがしませんか?
要はセルフブランディング、コンテンツ作り、仲間作り、プレゼンと今まで縦割りで考えられていた事柄を、一連の流れとして有機的に組み合わせているのが、この本の特徴だと思います。
1)自分にタグをつける
自分が何屋か訴求ポイントをハッキリさせる。リマインド(想起)のデザインを仕込む
「私は○○ ができて、将来はこうしたい。そしてそれは、あなたの役に立つはずだ」
① Will 将来、どんな仕事をしたいか
キャリアデザイン→キャリア・ドリフト(方向性だけ決めてあとは流れのまま)
自分の魂が震えるくらいのめりこめることは何か
② Skill 自分にできることは、何か
自分のスキルセットを端的に示す「職能」は何か
③ Value 相手にどんなメリットをもたらすか
販売支援ではなく、購入支援「こういうものを求めてませんか?」
ここはセルフブランディングですね。
とてもわかりやすい解説なのですが、シンプルゆえに難しい。
「私は○○ができて、将来は○○したい。そしてそれは、あなたの○○に役に立つはずだ」
みなさんだったら、どう答えますかー?
2)コンテンツを作る
「お、こいつは」と思わせる実績事例を作る。市場価値は「能力×実績×意欲」で評価される。
ギブ&ギブの徹底、自分の可能性や価値を認めてもらう+相手の求めに100%応じる
ブログ→企画していること、元になるアイデア、研究していること、実際やってみたことを見える化する
ここは、コンテンツ、サービス、商品などあらゆる活動やプロダクトも含まれるものですね。
斬新なコンテンツを作るには、深い洞察と日常を疑問視する視点、カタチにするスキルなど様々な技能が必要。
難しいけど、できるところからやってみよー。
3)仲間を広げる
コンテンツを試しあい、お互いに切磋琢磨して次のステップを共創する
最初に会の目的とルール作りを明確にしておく コンテンツを試せる、成長の機会、人脈の共有と抜擢
目的を共有し、お互いを高め合える相手かどうか=次のステージを目指している同志か
これはチーム作りや最近増えてきたプロジェクト型の組織作りにつながるポイントですね。
フリーライダー(チームに貢献しない人)や透明人間(何も発言しない人)は、チームからどんどん外されてしまう現実。
厳しーいっ。
4)自分情報を流通させる
何かの時に自分のことを思い出してもらうよう、種まきする
① 想起者 抜擢の機会に、タグを思い出し、自分を想起してくれる人
② 紹介者 あなたのポテンシャルや能力を信じ、推薦理由やコンテンツを交えて推薦してくれる人
③ 後援者 あなたのコンテンツ情報を提示し、リファレンス情報で意思決定者に後押ししてくれる人
自分は何者で、何ができて、こんなことをしたい。
それを見えるようにしないと、次に行かないですね。
ブログ、Web、SNSなどで自分の考えていることを表現して、知ってもらうことから始めないとなぁ。
5)チャンスを積極的に取りに行く
実力以上のことに挑戦し、人脈レイヤーを上げる
よく「幸運の女神には、前髪しかない」と言いますね。
要は、チャンスという列車は瞬間的に過ぎ去っていくので、普段から飛び乗る練習やしがみついていられる修練を積んでおけということ。
いつ来るのだろうと考えると嫌になりますが、粛々と自分の刃を研ぎ澄ませておくのが大事とのことです。
抜粋すると当たり前のことのように見えてしまうかもですが、それが難しいんです。
本書では、事例もたくさん載っていて、非常に内容の濃い本だと思います。
だけど、すごく読みやすいんです。
そろそろ自分を発揮したい方にはぴったりかな!?
見たい景色まで、走りましょう〜。